防災コラム
防災士や編集スタッフによる
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【子どもと暮らす備え】防災リュックの考え方
2022/09/16
自己紹介
はじめまして。整理収納アドバイザーのmisaです。3L D Kのマンションに、夫と小学生の息子2人と犬1匹で暮らしています。
2018年に経験した大阪北部地震をきっかけに、防災について考え始めました
小さな子どもと暮らしていると、毎日やることがいっぱいで、「もしもの備えなんて考える余裕ない!」という方も多いと思います。
ですが、実際に大きな地震を経験して感じたのは、小さな子どもと暮らしているからこそ、事前に備えておくべきだったということ。水や明かりの備えがないだけでなく、防災知識が乏しすぎてなにをすべきか全くわからず、不安でたまりませんでした。
大きな災害が起きてからでは、必要なモノを手に入れるのが難しくなります。
だからこそ、後回しにせず、日々の中でぜひ備えを考えてみてください。
今回は、お子さんと暮らす上で考えておくといい防災リュックのアイデアをご紹介します。
もしもの時に必要なモノはご家庭によって様々だと思いますので、自分や家族にとってなにを備えておくと安心につながるかな?という視点で考えてみてくださいね。
防災リュック
まず、防災リュックを準備しておく意味について、考えてみましょう。津波や火災、地震による倒壊などにより、自宅にとどまることができない場合に、少しでも素早く避難できるようにするための事前準備が防災リュックです。最低限必要なものだけをあらかじめ準備しておくことで、命を守るための避難がスムーズになります。
小さな子どもがいると特に、あれもこれも入れておきたい!という気持ちになると思います。
ですが、緊急時に避難の妨げにならない容量にしておくことが大切です。
ふだん重たいものを背負い慣れていない私は、防災リュックの重さをだいたい5㎏を目安にしています。背負って走れる、子どもを抱っこできる、など人によって状況はそれぞれだと思いますので、適度な重さの目安を知っておくことで詰めすぎ防止になると思います。お住まいの環境によっては、一秒でも早く避難をすることが命を守ることにつながる場合もあるので、避難の妨げにならないサイズ、重さで準備してください。
中身は
- 310㎖の水4本
飲みきりサイズのボトルで家族の人数分 - L E Dライト
手回し充電可能、ラジオ&サイレン機能付き - L E Dライト
手回し充電可能、ラジオ&サイレン機能付き - 大判タオル
タオルとしても、敷物としても、タオルケットとしても使える - 大判ハンカチ
防寒や防塵対策として体に巻いて使ったり、三角巾としても使える - お金(千円札と小銭)
停電などで釣り銭がでないときのために準備 - 緊急連絡先一覧表
スマホの電源が入らなくなった時のために必ず書き出しておく - 歯磨きシート
口腔内の衛生管理は大切 - ウェットティッシュ(おしりふき)
いつもの使い慣れたものを - マスク
普段から付け慣れているマスクが安心 - 飴などすぐ食べられるもの
子どもが好きな甘いもの - サニタリーグッズ
生理ナプキンは下着をこまめに洗えない時に使える
小分けポーチの中身
衛生セット
- 絆創膏/傷防水テープ
- ゴミ袋、取っ手付き袋、防臭袋
- マスク
- 災害用トイレ
- 紙おむつ
- 医療証と保険証のコピー
- 折り紙
- 綿棒
- ティッシュ
文具セット
- ハサミ
- 油性ペン/3色ボールペン
- タックシール/養生テープ
防寒セット
- 軍手/靴下 怪我防止と、寒いときは防寒具としても
- アルミ保温シート カサカサ音がすくないタイプを選ぶのがおすすめ
- 冬はカイロ/夏は冷却ジェル
小さなお子さんにはぬいぐるみリュックがおすすめ
小さなお子さんには、中身の充実した防災リュックを運んでもらうのは難しいですよね。そんな時でも、ぬいぐるみリュックはいかがでしょうか。ふわふわの手触りが癒しにもなり、枕として使うこともできたり、少しなら中にモノを入れることもできます。
ジップロックに入れた紙おむつや少しの着替え、お菓子など入れておいてもいいと思います。子どもがお気に入りのリュックを活用することで、より安心に繋がる備になるのではないでしょうか。
(ニトリで796円で購入しました)
小学生の防災ポーチ
わが家には、小学3年生と5年生の男の子がいます。小学生くらいになると、自分のものの管理がある程度できるようになってくるので、小さなショルダーバッグを防災ポーチとして準備しました。
まだスマホを持っていないので、時間を確認できるように吊り下げタイプの時計と、明かり用のミニライトを付けています。災害の時専用にしてしまうのではなく、日常生活の中でお使いに行ってもらう時や、旅行中なども持ち歩いています。普段から使い慣れておくと安心ですよね。
中身は見直しのたびにコロコロ変わりますが、少しのお菓子(飴など)や、身近な人の連絡先一覧表、メモノートとペンなどを入れています。
子ども用には無印良品のコンパクトヘッドライトを準備。ヘッドライトは頭につけると両手が自由に使えるので、家族の人数分準備しておけると安心です。
おわりに
防災リュックを準備する前に、まずは自宅の災害リスクをチェックしてみてください。津波、浸水、土砂災害、地震による倒壊のリスクの有無を把握しておくことで、避難の想定がしやすくなります。お住まいの環境によっては緊急避難せず、自宅にとどまり在宅避難という選択もありますので、その場合は防災リュックだけでなく、家で過ごす備えが大切になってきます。
正しい知識があれば、暮らしのなかにあるものを災害時にうまく活用できたり、工夫することもできるはず。ぜひこの機会に、防災について考えてみてほしいと思います。
整理収納アドバイザー misa
整理収納アドバイザー・地震ITSUMO講座認定講師。大阪府北部地震をきっかけに、暮らしに馴染む備えを考えはじめる。近著は『おしゃれ防災アイデア帖』。インスタグラムのフォロワーは15万人以上。家族構成は、夫と小学生男子2人、トイプードル。
Instagram: @kurashi_bosai
Voicy: 「暮らし片づけおやつのじかん」(防災の話も定期的にしているラジオです)/