防災コラム
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“防災サイト”を豪雨災害の経験者が解説!もしものときの情報収集に本当に使えるサイトと効果的な使い方とは?
2026/08/14

災害への備えは万全でしょうか。
最近、台風・豪雨・線状降水帯など、これまでの想定を超える災害が頻発しています。
私自身、2025年9月の台風15号で三浦半島が記録的な豪雨に見舞われた際、“あと数分判断を誤れば危なかった”という場面を経験しました。
住んでいる地域の土手が崩れ、道路は一気に濁流に。
視界が悪く、道路がどこまで冠水しているのか分からない。車で帰宅することすら命がけでした。
そのとき私を守ってくれたのは、公的機関が公開している防災サイトの情報でした。
「どの道を避けるべきか」
「今は外へ出られるのか」
「川はどれだけ危険な状態にあるのか」など、
安全のための判断できたのは、国や自治体が発信する“偏りのない信頼できる情報”をリアルタイムで確認していたからです。
この記事では、災害時に命を守るために“本当に使える公的サイト”と、私が実際に助けられた使い方をお伝えします。
目次
災害への備えは「自宅・職場・よく行く場所」の3つを押さえることから
災害は家にいるときだけ起きるわけではありません。
通勤、買い物、家族の送迎、通院する病院など外出先で突然起こる可能性もあります。
だからこそ、次の3カ所の危険度は事前に把握しておく必要があります。
- 自宅(浸水・津波・土砂災害など)
- 職場(帰宅困難の可能性、周辺の避難場所)
- よく行く場所(商業施設、学校、病院など)
特に、自宅と職場“両方”のリスクを知っておくと、いざという時に
「どちらへ避難すべきか」、「家族とどこで合流するか」
という判断がしやすくなります。
【国土交通省|ハザードマップポータルサイト】

私が必ず使うのは、国土交通省ハザードマップポータルサイトです。
国が公式に公開している“根拠あるデータ”なので、偏りがなく、信頼度が非常に高いのが特徴です。信頼する理由の一つは防災関連の研究者から「災害対策の基本になる」と教わっていたからです。
洪水・土砂災害・津波など、地域ごとに想定される災害リスクを確認できるハザードマップポータルサイトとして、事前の「備え」として活用価値大です。
ハザードマップポータルサイト
URL:https://disaportal.gsi.go.jp
「重ねるハザードマップ」「わがまちハザードマップ」は、関係各機関が作成した災害リスク情報などの防災情報を、まとめて閲覧できる。
主な活用方法を、サイトの主要機能である「重ねるハザードマップ」と「わがまちハザードマップ」に分けてご紹介します。
①重ねるハザードマップの活用方法
「重ねるハザードマップ」では、住所検索や地図操作で、洪水、土砂災害、高潮、津波などのリスク情報を地図上に重ねて表示できます。

私は自宅・実家・職場の住所を入力し、以下を事前に確認しています。
▼洪水・内水氾濫のリスク
- 最大浸水深(例:0.5m〜3mなど)
- 浸水がいつまで続くか(孤立の可能性)
浸水深が3mなら「1階は完全に水没」レベルです。この情報が、避難の判断を具体的にしてくれます。
▼土砂災害のリスク
- 土砂災害警戒区域
- 特別警戒区域(ここは特に危険)
土砂災害警戒区域に自宅が近い知人は、災害時は“必ず別の場所へ”避難するルールを家族で決めたと言います。
▼高潮・津波のリスク
海沿いの地域では、
- 最大浸水域
- 津波到達時間を確認しておくことが重要です。
②わがまちハザードマップ
ハザードマップポータルサイトの便利なところは、全国レベルだけでなく、市町村が法令に基づき作成・公開したハザードマップへリンクしている点です。
「わがまちハザードマップ」で、住んでいる地域の詳細なハザードマップも確認できるので非常に役にたちます。
【恐怖の実体験】2025年9月 台風15号|豪雨・冠水

2025年9月5日。
台風15号は未明に高知へ上陸したのち、勢力を維持したまま和歌山に再上陸しました。
静岡では1時間に100ミリを超える記録的大雨。そして午後には神奈川県で線状降水帯が発生し、三浦半島でも突風と豪雨が断続的に続きました。
外出先の近くの土手は決壊し、道路は冠水。
帰宅するため車を走らせましたが、道路には水が溢れ、勢い良く流れてきました。
「このまま流されたらどうしよう」「水没したらどうしよう」と恐怖を感じてパニックになりそうでした。
大雨が予想される時に確認した方が良い情報
大雨が予想されるとき、危険性を知るために、特に以下のハザードマップが役に立ちます。
- 洪水ハザードマップ:河川の氾濫による浸水が想定される区域。
- 高潮ハザードマップ:台風などによる高潮で浸水が想定される海沿いの区域。
- 土砂災害ハザードマップ:がけ崩れや土石流の危険がある区域(海沿いでも内陸側の斜面などに注意)。
これらを事前に確認し、安全な迂回ルートや避難場所を把握しておくことが大切です。
台風の日、私の行動を支えたのが、次に紹介する公的防災サイトです。
気象庁
URL:https://www.jma.go.jp/jma/index.html
豪雨や洪水などの危険度をリアルタイムで地図表示。
危険が迫っているかを「色」で直感的に理解できる。
台風15号が接近したとき、気象庁のサイトを繰り返しチェックしていました。
- 台風の進路予想図で、最接近の時刻や風向き・雨のピークを確認
- 雨雲レーダー(高解像度降水ナウキャスト)で、現在の降雨強度と、今後1〜2時間の動きを把握
- 暴風域の予測から、外出を控えるタイミングを判断
- 発表中の警報・注意報で、地域に出ている危険の“レベル”を常にチェック
台風が近づくにつれて雨脚が強まり、窓を打つ風の音も一段と大きくなったころ。
私が最も頼りにしたのが、サイト内の「キキクル(危険度分布)」です。

キキクルは、浸水・土砂・洪水の危険度を“色の濃さ”で直感的に示してくれます。
最初は薄い黄色だった地域が、数時間で
→ 注意(黄)
→ 警戒(赤)
→ 危険(紫)
と変化していき、危険が迫っていることが一目で分かりました。
気象庁のサイトの他にもう一つチェックするサイトがあります。
国土交通省 川の防災情報(X Rain)
URL:https://www.river.go.jp/index
全国の河川水位やレーダー雨量をリアルタイムで確認可能。 洪水や氾濫のリスクを早期に把握できる。
気象庁のサイトには多くアクセスがあり、繋がりにくい時間がありました。
川の防災情報(X Rain)は繋がりやすいサイトです。

自宅から近い河川の観測所をクリックすると、水位のグラフが“見るたびに上がる”状態で、氾濫危険水位の一段手前に迫っていました。
この状況を踏まえ、
- 川沿いの道路は通らないルートを確保
- 避難する場合は高台への徒歩ルートを優先する
- (自宅にいる場合は)外出は絶対にしない
など、具体的な行動をすぐに決めることができました。
XRAINを見たあとはどう行動すべき?
- 水位が平常より急に上がっている → 氾濫しやすい川沿いには近づかない
- 警戒水位に達した → 早めの避難を検討、高齢者などは即行動
- 危険水位・氾濫危険水位 → 避難勧告を待たずに“命を守る行動”へ
- 雨量が極端に増えている → 車が冠水しやすいエリアを避ける
- ライブカメラの映像 → 夜でも川の様子が見られるので要チェック

友人はちょうど、河川の流域付近を車で走行中でした。
すぐに、危険箇所と迂回ルートを伝え、無事に帰宅することができました。
カムチャッカ沖地震|まさか!突然の津波警報
2025年7月30日、カムチャッカ半島付近を震源とする大規模地震(マグニチュード約8.7)に伴い、太平洋を横断する津波警報・注意報が日本の沿岸部にも発令されました。
この警報は、特に沿岸市町村で即時の注意を促すものであり、私が住む横須賀市でも警報が発令されました。
海外で起きた地震でも津波の危険性があることに「まさか!」と驚きと不安が募りました。
テレビのニュース速報を確認しながら、まずは「重ねるハザードマップ」の「津波」をチェックしました。

調べた場所は、【津波浸水想定】浸水深:0.5メートルから3.0メートルと表示されました。
【浸水深 0.5m】
→ 大人の膝〜腰ほど。
→ 立っていられないほど強い流れになる可能性があり、避難が必要。
【浸水深 3.0m】
→ 1階がほぼ浸水。
→ 命に関わる深さで、早期の高台避難が不可欠。
気象庁サイトで津波警報・到達予想時刻を確認
気象庁(JMA)のサイトでは以下の情報をリアルタイムで確認しました。
- 津波警報・注意報の発表状況
- 津波到達予想時刻
- 津波の高さ(例:1m・3mなど)
幸い、横須賀で観測された津波の実際の潮位は約0.1メートル。
私がいた場所は安全でした。
それでも、決して油断せず、海岸沿いや低地には近づかないようにしました。
■教訓と注意点
- 津波の高さが低くても油断しない
警報や注意報は、「津波が来る可能性がある」ことを示す重要な情報です。低く見えても、必ず安全を優先する行動が必要です。 - 遠方の震源でも津波警報が届く
カムチャッカのような遠くの地震でも、日本沿岸部に津波警報が及ぶことがあります。 - 警報解除まで安心せず情報を確認する
津波警報や注意報が発令されたら、波の高さだけで判断せず、解除まで公式情報をこまめに確認。 - 事前準備が命を守る
自宅や職場、よく行く場所が海沿いや低地にある場合、避難場所や経路を日頃から確認しておくことが重要です。
おすすめの総合防災サイト
何から防災対策をすれば良いのか、これから準備する際には、国土交通省防災ポータルが非常に分かりやすく、役に立ちます。

国土交通省防災ポータル
https://www.mlit.go.jp/river/bousai/bousai-portal/index.html
日本語、英語のほか、8か国語に対応
日頃から知ってほしい情報や災害時のリアルタイムの情報が分かる。
日常時には、防災知識や各種マニュアルなどを通して、災害に備える情報を得ることができます。
災害が発生した際には、リアルタイムで河川の水位や洪水、土砂災害の危険度などを確認することができ、安全な行動の判断に役立ちます。
【防災のためのおすすめサイトまとめ】

1.ハザードマップポータルサイト(国土交通省)【洪水】【土砂災害】【高潮】【津波】【雪崩】【液状化】
自宅や職場、よく行く場所のリスクを事前に確認。避難場所・避難経路を印刷するか、スクリーンショットを撮影して下見するのが安心。
URL:https://disaportal.gsi.go.jp
2.気象庁(JMA)【洪水】【土砂災害】【浸水】【津波】【地震】【噴火】【波浪】
豪雨や洪水などの危険度をリアルタイムで地図表示。危険が迫っているかを「色」で直感的に理解できる。
URL:https://www.jma.go.jp/jma/index.html
3.国土交通省 川の防災情報(XRAIN)【洪水】【土砂災害】
河川の水位・雨量をリアルタイムで確認。アクセス集中が少なく、洪水の危険を早期に把握できる。
URL:https://www.river.go.jp/index
4.国土交通省防災ポータル【総合】
日本語・英語など8か国語対応。
事前の備えのための知識や災害時のリアルタイム情報を確認できる。
URL: https://www.mlit.go.jp/river/bousai/bousai-portal/index.html
まとめ:体験から学ぶ防災の鉄則

- 自宅・職場・よく行く場所のリスクを事前に把握する
- ハザードマップで避難場所やルートを確認し、紙に印刷して家族で下見する
- 豪雨・洪水・津波などのリアルタイム情報は公的サイトで確認
- ネットが使えない場合も紙の地図や印刷マップを活用
- 複数の情報源を組み合わせる
大規模な災害時には、特定のサイトにアクセスが集中し、一時的に繋がりにくくなることがあります。そのため、複数の情報源(公式ウェブサイト、気象庁、テレビ、ラジオなど)を組み合わせて確認することが非常に重要です。
災害は予期せぬタイミングでやってきますが、正しい情報と準備があれば、落ち着いて安全な判断ができます。
今回の体験を通して、「情報を味方にすることが、何よりも命を守る力になる」と心から実感しました。余裕がある時にこそ、サイトを確認し、家族で避難訓練をしてみるなど、事前の対策を試みて、「もしも」に備えたいですね。
うみのとなり(横須賀在住ライター)
広島県呉市出身。阪神大震災を原点に防災に関心を持つ。
土木系学術団体での経験と技術士(建設部門)一次試験合格の知識を活かし、現在は地域の幸せを願いつつ、専門視点で地域防災や支援の取り組みも発信している。