災コラム

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無理せず自分なりの節水&節電対策をしよう!光熱費を抑える暑さ対策もご紹介

2023/06/16

今年は本州も5月末に梅雨入りし、平年よりも約8日早い梅雨入りとなりました。

気象庁から発表された3か月予報では、気温は高温傾向であり降水量は平年より多くなる予想で、大雨に警戒が必要となっています。

大雨は気になりますが災害級でなければ、水不足にならずに済むので助かります。しかし、高温というのが厄介ですね。

暑ければエアコンを長時間使用することとなるため、電気代が心配です。全国的に電気代が高騰しているため、生活費を圧迫していまいます。また、地域によって異なりますが、水道代が値上げされると二重の痛手を被ってしまいます。

そこで今回は、無理せず自分なりに行う節水&節電対策と、我が家の暑さ対策をご紹介しましょう。また、その他にも水道代のシミュレーションにて、どれだけ節水対策が有効であるかも解説します。

水不足の心配は一時的に回避されたかも

2023年4月下旬には、関東の水源となっている利根川水系のダムが「雪解け水が少なく水不足が心配される」とのニュースも流れています。

ですが、6月2日~3日にかけて台風2号の影響で、日本全国の広い範囲にて記録的な大雨となりました。

この雨にて、ダムの貯水量は幾分回復してきています。

利根川水系の9個所のダムの貯水量の推移

水不足が解消されたかどうかを確認するために、実際に水不足が懸念されると「利根川水系渇水対策連絡協議会」が表明していた、利根川水系の9個所のダムの貯水量を比較してみました。

4月17日0時現在の貯水量は、4月20日に開催された「令和5年度第1回利根川水系渇水対策連絡協議会幹事会」の資料に記載のある数値であり、6月5日1:00の貯水量は「利根川ダム総合管理事務所 河川情報」から取得したものです。

ダム名 有効容量(万立米) 4/17 貯水率 6/5 貯水率 対比
矢木沢ダム 11,550 80% 97.2%
奈良俣ダム 8,500 82% 90.6%
藤原ダム 3,101 72% 65.3%
相俣ダム 2,000 14% 75.6%
薗原ダム 1,322 87% 59.8%
八ッ場ダム 9,000 73% 73.1%
下久保ダム 12,000 65% 64.5%
草木ダム 5,050 76% 97.2%
渡良瀬貯水池 2,640 30% 74.5%

このように、4月17日と台風が過ぎた6月5日とでは、貯水量は9ダム中4ダムが増加しています。

ただ、藤原ダムや薗原ダムでは、貯水量が減少していることから、台風2号による大雨は広範囲だったものの、地域が限定されていたことが分かります。

「令和5年度第1回利根川水系渇水対策連絡協議会幹事会」
https://www.ktr.mlit.go.jp/kisha/kisha_00257.pdf

「利根川ダム総合管理事務所 河川情報」」
https://www.ktr.mlit.go.jp/tonedamu/teikyo/realtime2/E007020.html#damdate212893


水不足に陥る地域もあるかも知れない

台風2号にて災害級の大雨が広範囲に降りましたが、影響を受けなかった地域もあるようです。

先の利根川水系のダムの貯水量をみても、すべてが増えている訳でなく逆に減少しているダムがあることから、水不足に陥る地域があるかも知れません。

近畿地方でも多くの雨が降りましたが、関西の淀川水系ではいずれのダムもほぼ平年並みとなっています。なお、琵琶湖は現在十分な水位を維持しており、過去の干ばつから回復しています。

「淀川水系 琵琶湖水位及び水資源機構のダム貯水状況」

https://www.water.go.jp/kansai/kansai/html/suigen/kassui.pdf

燃料費高騰で水道代の値上げが実施されている!

燃料費の高騰によって、電気代ばかりかあらゆる生活用品の値上げラッシュが止まりません。

水道についても、取水するためのポンプには電気を使用しています。そのため、電気代の高騰によって全国的に水道代が値上げされる可能性も捨てきれません。

実際に2023年4月の時点で、4割の自治体が水道代の値上げを実施しています。この件は、2023年4月20日の「朝日新聞デジタル」でも報じられています。

※朝日新聞デジタル

https://www.asahi.com/articles/ASR4M7X2XR4GUTPB00K.html

そこで次からは、渇水対策にもなる水道代を抑える節水方法をご紹介しましょう。

節水すれば水道代が抑えられる大きなメリットにつながる

大勢が節水すれば、水の無駄遣いがなくなるためダムの渇水に貢献できます。その結果、取水制限がおこなわれることなく、夏を乗り切ることが可能となるでしょう。

また、水道代を安く抑えることが可能となり、生活が楽になります。

節水の方法はよく公開されており、既に取り組んでいる家庭も多いことでしょう。しかし、実際にはNGな節水方法もあるため、注意が必要です。そこでここでは、効果的な節水の方法とNGな方法を解説しましょう。

家庭ではお風呂が最も水道水を利用している

出典:東京都水道局

https://www.waterworks.metro.tokyo.lg.jp/kurashi/shiyou/jouzu.html

このグラフは東京都水道局が調査した結果をまとめたもので、平成27年度と若干古いデータですが、家庭での水の使われ方が示されています。

このグラフからは、家庭で水道水が最も利用されているのは「お風呂」であり、2番目がトイレであることが分かります。となれば、お風呂での節水を考えれば、最も効果的に節水ができることとなるはずです。

お風呂の残り湯を有効活用する

お風呂での節水で最も効果があるのは、残り湯を洗濯や水やりに利用することです。最近の洗濯機には、お風呂の残り湯を使うためのポンプが、最初から搭載されているタイプもあります。

また、別売りでも数千円でバスポンプが販売されていますから、お風呂の残り湯を、洗濯機での「洗い」に利用すると節水に効果があります。お風呂の残り湯は雑菌が多いので、使ってはいけない旨の記事も目にしますが、抵抗がないようなら「洗い」に利用することをおすすめします。

ただし、すすぎは必ず水道水でおこなうことが大切です。また、庭やプランターへの水やりも残り湯を使うと、節水効果が高くなります。どちらの場合も、入浴剤を使用した残り湯は使ってはいけません。

シャワーヘッドが節水タイプなら約40%節水が可能

節水効果の高いシャワーヘッドを利用すると、一般的なシャワーヘッドよりも平均で約40%節水できます。

これはかなりの効果が期待できる節水方法であり、是非とも利用したいですね。しかし、節水効果の高いシャワーヘッドを購入する費用と、実際の水道代を計算してみないといけません。

そこで次の条件にて、4人家族でのシミュレーションをしてみましょう。

条件項目 結果
一般的なシャワーヘッド 1分間に約9リットルの水を使用
シャワーの使用時間 1人10分×4人=40分
使用するシャワーの量 40分×9リットル=360リットル
1リットルの水道代 約0.2円
1回のシャワーでの水道代 360リットル×0.2円=約72円
365日使用した場合 約72円×365日=約26,280円

これらから計算すると、約40%節約できればなんと、約10,512円の水道代が節約できます。

家族の人数やシャワーを使う時間が変われば費用も変わりますが、標準的な条件でシミュレーションすると、節水効果の高いシャワーヘッドが1万円以内であれば、2年目からはかなり水道代がお得になります。

お風呂以外の節水方法はキッチンと洗面所

先のグラフでは、炊事は18%で第3位、洗面・その他は6%で最も少ない使用量となっています。しかし、実際の生活をイメージしてみてください。料理や片づけ、歯みがきなどの際に、水道水を出しっぱなしにしていませんか?

使われ方ではお風呂までではありませんが、水を無駄遣いしているケースが多いのが、キッチンと洗面所なのです。

具体的な水の無駄遣いの内容

例えば、キッチンで洗い物をする際にも、お風呂と同様にストレート水でなくシャワーで洗い物をすれば、水量が抑えられ水道代を安くできます。野菜などを洗う際にも、ストレート水でなくシャワーを利用するといいですよ。

洗面所では顔を洗う際や歯みがきをする際に、水を出しっぱなしにしないことが重要です。顔を洗う際にも洗面器を使って、水が出しっぱなしにならない工夫が必要です。

特に歯みがきでは、水を出しっぱなしにしている方が多いです。ストレート水を30秒間出しっぱなしにすると、約6リットルの水が流れてしまいます。

これを、口をゆすぐときにコップを利用するだけで、約0.6リットルの水量で済むので節水できるのは明白です。因みにこれも4人家族でシュミレーションしてみると、次のようになります。

条件項目 結果
一般的なシャワーヘッド 1分間に約9リットルの水を使用
シャワーの使用時間 1人10分×4人=40分
使用するシャワーの量 40分×9リットル=360リットル
1リットルの水道代 約0.2円
1回のシャワーでの水道代 360リットル×0.2円=約72円
365日使用した場合 約72円×365日=約26,280円

ちょっとしたことですが、1年単位でみると大きな金額になってしまいます。逆に、歯みがきをするときにコップを利用すれば、これだけの水道代を節約できるという訳です。

NGな節水方法はトイレタンクへのペットボトル

ではここで、NGな節水方法を解説しましょう。それは、水の使い方第2位になっている「トイレ」にあります。

トイレのタンクの水を少なくして節水する方法として、水の入ったペットボトルをタンクに沈めて、溜まる水の量を少なくする方法です。

確かに、水道水は少なく抑えられますが、排水管が詰まる原因を作ってしまうのでNGなのです。

トイレのタンクは汚物をしっかり排水できる設計がされている

トイレのタンクの水量は、便器内の汚物をしっかり流せるように設計されています。その水量を減らせば、汚物が下水管まで辿り着かず、途中で詰まってしまう危険があります。

詰まりが酷くなれば流した際に逆流して、トイレや廊下が酷い状況になるケースも実際に起きています。それだけでなく、タンク内の部品にペットボトルが引っかかり、水が流れっぱなしになったり故障したりします。

メーカーからも「タンク内にペットボトルを入れるのはダメ」と警告されているので、タンク内にペットボトルを沈めての節水方法は止めておきましょう。

大と小のレバーを使い分ける

トイレでの節水方法は、大と小のレバー(ボタン)を使い分けることです。しっかり流したいと、常に大レバーを使用する方もいるようですが、回数が多くなると無駄な水も多くなります。

使用状況に応じてレバーを正しく使い分けると、節水効果があるので水道代がお得になります。

夏場の節電は意外に難しい!直射日光を防いだりこまめな消灯が理想

次に節電ですが、夏場の節電は意外に難しいものです。先の節水は「無駄な水」を失くすことで、節約が可能ですが「無駄な電気」となると、節約方法が難しいのが現状です。

それでも今年の夏はしっかり節電しないと、電気代で生活費が大変なことになるでしょう。そこで、できるだけ効果のある節電方法をご紹介します。

直射日光をとにかく防ぐ!

これは我が家でおこなっている節電方法で、ベランダや窓からの直射日光を防ぐ方法です。使用している遮光シートは100円ショップで購入したもので、2シーズンは利用できるのでコスパに優れています。

黒いシートは昼間の直射日光用で、茶色のシートは夕日用です。このシートを施すことで、エアコンの温度を2℃高く設定できるようになりました。

シート利用前は28℃の冷房だったのが、シートを施してからは30℃設定のドライ運転でも快適に過ごせています。特に夏場の夕日は、部屋をしっかりあたためてしまうので、夜の温度も高くなります。隙間は少々空いていますが、この範囲を覆うことで夕日が部屋に差し込みません。

また、部屋の西側の窓にも遮光シートを利用しています。色が黒色や茶色だと外からの見た目が悪いため、白色を使っています。このシートを使うことで、窓の下にあるベッドへの熱のこもりが非常に少なくなります。

部屋に熱がこもらないので夜は扇風機でOKの日もある

直射日光を防いでおくと、部屋に熱がこもらないので夜が過ごしやすくなります。流石に熱帯夜ほどの気温になると無理ですが、そうでない日ならエアコンを使わず扇風機で済む日もあるほどです。

地域によって温度差があるので、エアコンが必要ないかは異なりますが、直射日光を防ぐと電気代は抑えられ節電につながるのは確かです。

費用も1枚税込110円なので、一度試してみてはいかがでしょうか。

不要な照明はこまめに消す

節電で効果が大きいのは不要な照明をこまめに消すことですが、点けたり消したりを繰り返すのであれば、点けっぱなしの方が節電効果は高くなることもあります。

これが、節電の難しいところで使用している電球が、LEDかそうでないかによって異なります。

LEDの場合はこまめに消灯した方が節電効果が高くなります。ですが、蛍光灯の場合は必ずしもそうではありません。数分間隔で出入りするなら、点けっぱなしの方が節電になります。
廊下など点灯・消灯の回数が多い場所なら、LEDに変えてこまめに消灯したほうが効果的です。

このように電気製品にもよりますが、使わない照明は消した方が節電になります。

外出して家庭の電気を利用しない

大きく節電できる方法は、コンセントからプラグを抜いて外出することです。
よく、電化製品のプラグをコンセントから抜くことが推奨されていますが、時計機能を搭載している電化製品は要注意です。

コンセントから抜くと時計がリセットされるので、その度に設定し直すこととなります。時計機能が搭載されていない電化製品は、コンセントから抜く方が待機電力は少なくなるので節電になります。
そして、外出先には次のような場所はいかがでしょう。

  • 標高の高い高原でキャンプ
  • 大型ショッピングモール
  • 図書館などの公共施設

標高の高い高原なら朝晩は寒いくらいですから、涼しく過ごすことができます。大型ショッピングモールも外出先としてはいいですね。人混みがあっても、全館冷房で涼しく過ごせますし外食もできて、日常をリフレッシュできます。

また、図書館や美術館などの施設も、涼しくて快適に過ごせるのでおすすめです。

まとめ

今回はこれから迎える夏に備えて、節水と節電について解説してきました。今のところ気象庁の3か月予報でも、降水量は多めのようです。

しかし、節水することで水道代を節約できるので、燃料費が高騰している現在では是非とも取り入れたい方法でしょう。

また、節電は夏場には難しいことも多いですが、直射日光を防ぐ我が家の節電対策をご紹介しましたので、参考にして頂けると幸いです。

いずれも無理なく、生活に支障のない範囲で取り組むことが大切ですね。

栗栖 成之

1963年広島県呉市生まれ。現在は兵庫県に在住し、1995年阪神淡路大震災を経験。
2014年からWEBライターを開始して、執筆した記事は3,000以上。
2017年に防災士を取得し、現在防災関連の記事も多数執筆中!